Q 麻疹、風疹予防接種を1回受けると抗体が出来る確率はどれぐらいでしょうか?
A 95%以上と報告されています。
Q 以前は麻疹、風疹の予防接種は 1回だけだったのになぜ2回になったのでしょうか?
A 国立感染症研究所の感染症情報センターのホームページ(http://idsc.nih.go.jp/vaccine/cpn01.html)には次のように説明されています。
次のように考察されます。 100人に麻疹風疹の予防接種を行うとして予想します。 1回目は 100 x 95% = 95人 が麻疹風疹の抗体を獲得します。 2回目に 抗体の有無を調べずに 100人全員に2回目の麻疹風疹予防接種を行うと 2回予防接種したあとは 95 + (100-95) x 95%= 99.75人が抗体獲得することが予想されます。
つまり 個人で考えれば 1回の麻疹風疹予防接種を受ければ 抗体獲得率は 95% 2回の麻疹風疹予防接種を受ければ 抗体獲得率は 99.75%になります。 米国では すでに2回接種をおこなってきました。 日本の厚生行政は コストべにフィットの観点からも 麻疹風疹の抗体獲得率の目標を 95%程度で十分であろうと考えてMRワクチンを1回打つようにしてきたが それでは大学生などの間で麻疹が流行して困る事態が生じたため 抗体獲得率は 99.75%を目指そうということで 2回注射をするようになったものと考えます。
さらに仮に3回予防接種を行うとしたら 99.75 + (100-99.75) x 95%= 99.9875% 2回目と3回目の予防接種の差は 99.9875-99.75=0.2375%しかないので コストベニフィットの観点からは 3回の予防接種は採用されなかったものと思われます。