当院では、各種予防接種を承っております。
次の場合には、予防接種を受けることができません。ご注意ください。
- 明らかに発熱のある人 (37.5℃以上)
- 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな人
- 過去にワクチンの接種を受けて、アナフィラキシーを起こしたことがある人
なお、他の医薬品投与を受けてアナフィラキシーを起こした人は、接種を受ける前に医師にその旨を伝えて判断を仰いでください。 - その他、医師が予防接種を受けることが不適当と判断した人
インフルエンザ予防接種2023
2023年10月5日 更新
<青木クリニックでの接種対象者>
13歳以上の方
(中学3年生以下の方は保護者の同伴が必要です)
(13歳未満の方には対応していません)
<接種予約方法>
電話で予約できます。0467-84-5224
<インフルエンザ予防接種実施期間>
10月2日~
<インフルエンザ予防接種の回数と費用について>
13 歳以上 0.5ml を皮下注射 1回
たまに受験生などでインフルエンザ予防接種を2回希望されるお問い合わせがありますが 厚生労働省は2回接種を推奨していません。従いまして 当院では2回のインフルエンザ予防接種には 対応していません。
茅ヶ崎市、寒川町在住で65歳以上の方には助成金があるため一般の方より費用が安くなっています。期間は10月1日~12月31日です。
高齢者のインフルエンザ予防接種について(茅ヶ崎市)
<コロナワクチンと他のワクチンの接種間隔はどれぐらい期間をあければよいか?>
原則は 2週間あける。
例外として インフルエンザワクチンについては 2週間あける必要はない。
厚生労働省 オミクロン株対応ワクチンは、インフルエンザワクチンなどほかのワクチンと同時に接種できるのですか。
<授乳を行っている者は インフルエンザワクチン予防接種を受けることができるか?>
可能です。
<妊婦は インフルエンザワクチン予防接種を受けることができるか?>
可能です。
妊婦とインフルエンザ感染 (国立成育医療研究センター)
妊娠・基礎疾患等をお持ちの方々へ(厚生労働省)
妊婦さんは 産科の主治医とよくご相談され 上記をご理解された妊婦さんにはインフルエンザワクチンの予防接種は可能であると考えます。当院のインフルエンザワクチンは 保存剤(チメロサール)が入っているものです。
<インフルエンザワクチン添付文書2023>
インフルエンザワクチンについての 効能、安全性について 製造業者が開示しているものです。
<問診票>
問診票は来院してからもご記入いただけますが、予め印刷・ご記入いただいても大丈夫です。
★印刷・ご記入は1ページ目のみで結構です。
2ページ目はお読みいただき、質問事項1のチェックをしてください。
★初めて来院される方は、問診票も予めダウンロードしてご記入ください。
<2023-2024年のインフルエンザワクチン株>
A |
Victoria(ビクトリア) |
/4897/2022(IVR-238)(H1N1)pdm09 |
A |
Darwin(ダーウィン) |
/9/2021 (SAN-010)(H3N2) |
B |
Phuket(プーケット) |
/3073/2013(山形系統) |
B |
Austria(オーストリア) |
/1359417/2021(BVR-26)(ビクトリア系統) |
麻疹、風疹予防接種(MRワクチン)
Q 麻疹、風疹予防接種を1回受けると抗体が出来る確率はどれぐらいでしょうか?
A 95%以上と報告されています。
Q 以前は麻疹、風疹の予防接種は 1回だけだったのになぜ2回になったのでしょうか?
A 国立感染症研究所の感染症情報センターのホームページ(http://idsc.nih.go.jp/vaccine/cpn01.html)には次のように説明されています。
次のように考察されます。 100人に麻疹風疹の予防接種を行うとして予想します。 1回目は 100 x 95% = 95人 が麻疹風疹の抗体を獲得します。 2回目に 抗体の有無を調べずに 100人全員に2回目の麻疹風疹予防接種を行うと 2回予防接種したあとは 95 + (100-95) x 95%= 99.75人が抗体獲得することが予想されます。
つまり 個人で考えれば 1回の麻疹風疹予防接種を受ければ 抗体獲得率は 95% 2回の麻疹風疹予防接種を受ければ 抗体獲得率は 99.75%になります。 米国では すでに2回接種をおこなってきました。 日本の厚生行政は コストべにフィットの観点からも 麻疹風疹の抗体獲得率の目標を 95%程度で十分であろうと考えてMRワクチンを1回打つようにしてきたが それでは大学生などの間で麻疹が流行して困る事態が生じたため 抗体獲得率は 99.75%を目指そうということで 2回注射をするようになったものと考えます。
さらに仮に3回予防接種を行うとしたら 99.75 + (100-99.75) x 95%= 99.9875% 2回目と3回目の予防接種の差は 99.9875-99.75=0.2375%しかないので コストベニフィットの観点からは 3回の予防接種は採用されなかったものと思われます。
風疹予防接種
現在、風しん単独ワクチン、麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)の入手が不安定になっています。公費対象の方のみ予防接種を行っていますのでご了承ください。
最近、風疹が流行しています。妊娠中の女性が風疹にかかると、お腹の赤ちゃんが先天性風疹症候群(心臓病、白内障、難聴など)になる場合があります。妊娠前に 風疹の予防接種をうける方、また奥様が妊娠中で、ご主人が風疹の予防接種を受けに来る方が増えています。風疹ワクチンは取り寄せになります。また、返品はできません。妊娠中の方は風疹の予防接種を受けることができません。また、風疹の予防接種を受けて女性は、風疹予防接種後抗体がきるまで2ヶ月かかりますので2ヶ月間は避妊が必要です。
風疹のワクチンは2種類あります。
(1)風疹ワクチン(風疹だけの単独ワクチン)
(2)MRワクチン(麻疹風疹混合ワクチン)
現在(1)は 品薄のために入手が困難です。(2)は 現時点では入手可能です。従いまして風疹の予防接種を希望される方は (2)を打つことが多くなっています。最近は 妊娠を計画している女性、妻が妊娠したので風疹の予防接種を希望する男性の方が多く来院されています。 風疹の予防接種を希望される方は 一度受診された上で 予防接種を受けるかどうか相談にのります。
風疹の予診票です。ダウンロードしてご記入し、ご持参ください。
風疹の予防接種をうけると 6-8週間で 風疹に対する免疫が95%の確率で獲得できます。過去に風疹の予防接種を受けたことがない方は予防接種をおすすめします。
風疹Q&A
次の2つの方法があります。
方法-1 風疹の抗体価を血液検査で調べてから 抗体価が低ければ 風疹の予防接種をうける。抗体価が高ければ 風疹の予防接種をうけない。
費用 血液検査(¥6,000程度) + 風疹の予防接種(¥6,000程度)=¥12,000程度 かかります。
方法-2 風疹の抗体価を血液検査で調べずに 風疹の予防接種をうける。
費用 ¥6,000程度 方法-2がお勧めです。
血液検査をして HI法もしくはEIA法(IgG)で調べます。
費用は HI法 ¥6,000程度、 EIA法 ¥7,000程度。 HI法の方がコストが若干安価なので HI法で調べることが多いです。HI法で 1:32以上の結果であれば 風疹を予防する免疫力があると判断します。これ未満の人は風疹の予防接種を推奨します。EIA法(IgG)では 8.0以上の結果であれば 風疹を予防する免疫力があると判断します。これ未満の人は風疹の予防接種を推奨します。
100人に風疹の予防接種を行うとして 予想します。 1回目は 100 x 95% = 95人が風疹の抗体を獲得します。 2回目に 抗体の有無を調べずに 100人全員に2回目の風疹予防接種を行うと 2回予防接種したあとは 95 + (100-95) x 95%= 99.75人が抗体獲得することが予想されます。 さらに仮に3回予防接種を行うとしたら 99.75 + (100-99.75) x 95%= 99.9875% 2回目と3回目の予防接種の差は 99.9875-99.75=0.2375%しかないので コストベニフィットの観点からは 3回の予防接種は採用されなかったものと思われます。 つまり 個人で考えれば 1回の風疹予防接種を受ければ 抗体獲得率は 95% 2回の風疹予防接種を受ければ 抗体獲得率は 99.75%になります。
教科書、厚生労働者のホームページにも答えは書いていませんが 上記から考えると 95%の確率で 風疹の抗体価を獲得したいと思えば 1回の予防接種。 99・75%の確率で 風疹の抗体価を獲得したいと思えば 2回の予防接種になると思います。
正式な答えはありませんが ワクチンの薬の効能書きからは 最低でも17年間持続することが確認されているそうです。
手順を踏んで考えれば 次のようになります。
方法-1
- 血液検査を受けて風疹の抗体価があるかどうか HI法で調べる。
- HI法で 1:32未満であれば 風疹の予防接種を受ける。 HI法で 1:32以上あれば 風疹の予防接種は受けない。
- 接種後 6週間以上してから 風疹の抗体価があるかどうかHI法で再度確認する。HI法で 1:32以上あれば 風疹に対しての免疫がある。 この方法は 論理的でとても正しいと思いますが 欠点は採血を2回うける、費用が¥18,000ほどかかる。通院が3回必要といった点でしょうか。
方法-2
あっさりと風疹の予防接種を受ける。 理由は 風疹の抗体価が十分ある人でも 風疹の予防接種をうけても弊害はほとんどない。 風疹の予防接種1回で 免疫獲得する可能性は95%期待できるので 確認は不要と考える。 費用は ¥6,000程度で方法-1より安価である。
破傷風予防接種
破傷風に対してのワクチン : 破傷風トキソイド ワクチン
破傷風は 一般市民には なじみがない。しかし、致死的な感染症として破傷風は存在する。破傷風菌はいたる所に存在している。破傷風は 小さなキズからも発病する。破傷風菌が 毒素をつくる。破傷風毒素が 神経障害を引き起こし 開口障害、 全身の筋肉の痙攣、 呼吸停止に陥り死に至しめる
日本で1年間に破傷風の患者数は約100人で、破傷風の死亡率は10-40%である。破傷風の診断は難しい。破傷風はワクチンで予防できる。
破傷風になったキズの例
木片が手に刺さった。釘を踏み抜いた。自転車に乗っていて転倒して右親指を挫創。ソフトボール中に右指を挫創。剣山で指を刺した。1970年代のアニメでアタックNo.1の鮎原こずえが破傷風になっている。
破傷風の経過と症状
破傷風の平均潜伏期間は 7日(3-21日)である。 (第1期 前駆症状期) 肩こり,項部痛,全身違和感,感染創に近い筋肉の硬直感(こわばり,つっぱり) (第2期 開口障害よりけいれんの発現まで) 典型的には まず咬筋の硬直(開口障害)から始まる。顎がだるい,物がかみにくい,口が開きにくい。自分の指が縦に4本入るほど口が開けないと開口障害である。顔面の筋硬直が起こると顔をゆがませたり、痙笑(risus sardonicus)を呈したりする。発語障害,嚥下障害,頚部、肩、背中の筋硬直と痛み、歩行障害や頻脈,38℃前後の発熱などが出現する。 (第3期 けいれん持続期) 後弓反張(opisthotonus)を代表とする全身の筋硬直性けいれんが発現する。初期には散発性であるが,しだいに頻発し,わずかな刺激でもけいれんするようになる。けいれんが頻発すると呼吸が障害され、呼吸停止に至る。腹部中心の筋痙攣による板状硬直。その他,膀胱直腸障害,喉頭けいれん,気管内分泌過多などを伴う。自律神経系の障害として 高血圧、不整脈、高熱、多汗、徐脈、低血圧、突然の心停止も起こる。全経過中,意識は保たれているためその苦痛は計り知れないものがある。 (第 4 期 回復期)痙攣発作が減少し改善に向かう。ここまで 数週間を要する。
破傷風の予防
破傷風トキソイドのワクチンを注射して、破傷風毒素に対する抗体(0.01 IU/ml以上)が体内にあれば予防できる。昭和43年(1968)より3種混合ワクチンの予防接種が全国的に開始された。それ以前に出生している人は 破傷風毒素に対する抗体を有していない。第2期の DT(破傷風、ジフテリア)は 11-13才未満の時に接種する。過去に破傷風トキソイドの注射を3回受けて基礎免疫のある人は 1回追加接種をすればよい。基礎免疫のない人は 3回接種する。1回目0.5mL を皮下又は筋肉内に注射する。2回目は 3~8週後、3回目は2回目から6-18ヶ月後に接種する。
破傷風トキソイド 副反応 (まれに:0.1%未満、ときに:0.1~5%未満、副詞なし:5%以上又は頻度不明)
(1) 重大な副反応 まれにショック、アナフィラキシー様症状(全身発赤、呼吸困難、血管浮腫等)があらわれることがあるので、接種後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
(2) その他の副反応
1)全身症状:接種後、発熱、悪寒、頭痛、倦怠感、まれに下痢、めまい、関節痛等を認めることがあるが、通常、いずれも一過性で2~3日中に消失する。
2)局所症状:局所の発赤、腫脹、疼痛、硬結等を認めることがあるが、通常、いずれも一過性で2~3日中に消失する。ただし、局所の硬結は1~2週間残存することがある。また、2回以上の被接種者には、ときに著しい局所反応を呈することがあるが、通常、数日中に消失する。
破傷風トキソイド予防接種の費用
1回 3,500円 しかしケガをした時には健康保険が使えるので数百円ですむ。
破傷風予防ガイドライン
MMWR Recomm Rep 2006; 55 (RR-17):1-37
※汚いキズ 泥、糞便、土、唾液などで汚れた傷。刺し傷。組織欠損を伴う傷。異物、銃創、挫滅創、熱傷、凍傷による傷など。ただし接種対象はこれらの傷のみに限らない。
TT: 沈降破傷風トキソイド 0.5ml 筋注または皮下注。よく混和してから注射する。妊婦、授乳婦にも接種可能。 2回目は 3~8週後、3回目は2回目から6-18ヶ月後
TIG:抗破傷風ヒト免疫グロブリン 250国際単位 筋注 (テタガムP、テタノブリンなど) TIGは海外で採血された血液を原料とする血液製剤で HBV,HCV,HIVなどのウイルスの混入している可能性がある。小児、妊婦への安全性は確立されていない。
肺炎球菌予防接種
肺炎に対してのワクチン